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手順の確認日:2026年10月6日(画面や仕様は、この日に公式のマニュアルで確かめました)
新しいドメインを取ってから WordPress を入れるまでには、いくつもの段階があります。順番をまちがえると、「サイトが出ない」「https にならない」と、待つ時間が長くなります。
この記事では、cPanel・カラフルボックス・Let’s Encrypt・WordPress の公式の説明をもとに、順番と確かめるところを説明します。
この記事でできるようになること
- ネームサーバーの設定からインストールまでを、正しい順番で進められる。
- 「DNS の浸透」の正体が分かり、ネームサーバー本体の答えを確かめられる。
- 無料SSLの証明書が出ないときに、見るところが分かる。
※手順は、公式のマニュアルと、このブログを動かしているサーバーでの作業の記録をもとにしています。サーバーの会社や契約によって、画面や名前がちがうことがあります。
作業の順番
- ネームサーバーをサーバー会社のものにする
- サーバーの管理画面でドメインを追加する
- DNS の反映を待つ(「浸透」の正体)
- 無料SSLの証明書を確かめる
- データベースを作り、WordPress を入れる
- つまずきやすいところ
- ふりかえり
ネームサーバーをサーバー会社のものにする
最初に、ドメインの「ネームサーバー」(そのドメインの DNS の設定を受け持つサーバー)を、ドメインを取った会社の管理画面で、サーバー会社のものに変えます。カラフルボックスのマニュアルでは、次の2つを設定します。
- ネームサーバー 1:ns1.cbsv.jp
- ネームサーバー 2:ns2.cbsv.jp
ほかの会社で取ったドメインなら、ネームサーバーを変える前に DNS ゾーン(そのドメインの DNS の設定)を作るよう、マニュアルは書いています。反映までは数時間から数日ほどかかる、としています。
サーバーの管理画面でドメインを追加する
カラフルボックスのマニュアルは、カラフルボックスのサーバーで使うドメインには、cPanel(サーバーの管理画面)の「ドメイン」での設定が必要だとしています。ネームサーバーを変えるだけでは足りません。
- cPanel にログインし、「ドメイン」の「ドメイン」を開く。
- 「新しいドメインを作成する」を押し、ドメイン名を入れる。
- サイトを分けるときは、「ドキュメントルートの共有」のチェックを外す。
- ドキュメントルート(そのドメインで公開するファイルを置くフォルダ)は、初期値の「/public_html/ドメイン名」のままにして、「送信」を押す。
DNS の反映を待つ(「浸透」の正体)
設定の直後は、まだ新しいサイトが出ないことがあります。よく「DNS の浸透を待つ」と言われる時間です。
日本レジストリサービス(JPRS)は、いわゆる「DNS の浸透」のトラブルを、キャッシュ DNS サーバー(一度調べた答えを、しばらく覚えておくサーバー)に新しいデータをどう届けるかの問題だと解説しています。覚えておいてよい時間は TTL で決まり、TTL がゼロになると、その答えはキャッシュから消されます。待っているのは、古い答えの期限切れなのです。「見つからなかった」という答えもキャッシュされます(ネガティブキャッシュ)。
確かめるときは、ネームサーバー本体にたずねます。dig というコマンドでは、@ のあとに、たずねるネームサーバーを書きます。
dig @ns1.cbsv.jp example.com
dig example.com
1行目で、使っているサーバーの IP アドレス(サーバーの住所)が返れば、準備はできています。@ を省いた2行目は、ふだん使っている DNS サーバーにたずねます。Windows の nslookup では、調べる名前のあとにネームサーバーを書きます。
nslookup example.com ns1.cbsv.jp
無料SSLの証明書を確かめる
cPanel の AutoSSL は、無料の SSL 証明書を自動で用意するしくみで、ドメインの持ち主かどうかの確認(DCV)に通ったドメインだけを証明書に入れます。Let’s Encrypt でよく使われる確認(HTTP-01)では、そのドメインの /.well-known/acme-challenge/ に置かれたファイルを、Let’s Encrypt が80番ポートで取りにきます。
そのため、ドメインがまだサーバーを向いていないと、この確認に通りません。カラフルボックスのマニュアルも、その場合は無料SSLを使えないとし、使えるまでには、ドメインの追加後10分から最大24時間ほどかかるとしています。急ぐときは、次の手順で AutoSSL を動かします。
- cPanel の「セキュリティ」の「SSL / TLS ステータス」を開く。
- 「AutoSSLを実行する」を押し、10分ほど待つ。
証明書の発行元は、カラフルボックスの公式サイトの仕様のページでは Let’s Encrypt、サポートサイトのマニュアル(証明書が発行されないとき)では COMODO 社と、書き方が分かれています。Let’s Encrypt は、標準の証明書の有効期間を、2027年2月10日から64日、2028年2月16日から45日に短くする予定です。期間の数字より、自動の更新が止まっていないかを、ときどき確かめましょう。
ススの環境では
2026年10月4日は、ネームサーバーをサーバー会社のものにしても、cPanel でドメインを追加するまで、DNS が答えを返しませんでした。10月6日には、ドメインを追加した直後、ネームサーバー本体は正しく答えていたのに、Google の公開 DNS(8.8.8.8)ではしばらく見つからず、AutoSSL ではサーバーの仮の名前の証明書のままでした。ネームサーバーが正しい答えを返すのを確かめてから AutoSSL をもう一度動かすと、数分で正しい証明書が出ました。証明書の発行元は Let’s Encrypt でした。
データベースを作り、WordPress を入れる
WordPress の公式の手順では、先にデータベースと、そこに全部の権限を持つユーザーを作ります。カラフルボックスのマニュアルでは、cPanel で次のように作ります。
- 「データベース」の「MySQLデータベースウィザード」を開く。
- データベース名を入れて「次の手順」を押す。
- ユーザー名とパスワードを入れて「ユーザーの作成」を押す。
- 「すべての権限」にチェックを入れて「次の手順」を押す。
WordPress のファイルをドキュメントルートに置いたら、https://example.com/wp-admin/install.php を開きます。インストール画面では、サイトのタイトル、管理者のユーザー名、パスワード(2回)、メールアドレスを入れます。ここで管理者が決まるので、ファイルを置いたら間をあけずに、最後まで終わらせましょう。
SSH で WP-CLI(WordPress をコマンドで動かす道具)が使えるなら、wp core install で、画面を使わずに入れる方法もあります。ドキュメントルートで、公式の書き方にそって動かします。
wp core download --locale=ja
wp config create --dbname=testing --dbuser=wp --prompt=dbpass
wp core install --url=https://example.com --title=Example --admin_user=supervisor --admin_email=info@example.com --prompt=admin_password
上から、日本語版の本体を取る、wp-config.php を作る、インストールする、の順です。–prompt を付けると、パスワードを入力で聞かれるので履歴に残りません。testing などは自分の値に置きかえます。
ススの環境では
WordPress を入れるときは、管理者を作り終えるまで、インストール画面を自分の回線以外から開けないように、.htaccess で一時的に制限しています。管理者を作り終えたら、この制限は外しています。
つまずきやすいところ
- ネームサーバーを変えただけで、cPanel でのドメインの追加を忘れていませんか。
- ネームサーバー本体が正しい IP アドレスを返す前に、証明書を待ち続けていませんか。
- ドキュメントルートに IP アドレスでの制限や Basic 認証、余計な .htaccess の書きこみを残していませんか(証明書が出ない原因になります)。
- ドキュメントルートのフォルダはありますか。権限(パーミッション)は「755」ですか。
- WordPress のファイルを置いたまま、インストール画面を放っていませんか。
- パスワードをコマンドにそのまま書いて、履歴に残していませんか。
ふりかえり
新しいドメインのサイトは、ネームサーバー → ドメインの追加 → DNS の確認 → 無料SSL → インストール、の順に作ります。「浸透」の正体はキャッシュの期限切れなので、ネームサーバー本体の答えを確かめてから SSL に進み、インストールは間をあけずに終わらせましょう。
確かめた公式マニュアル(2026年10月6日確認)
- カラフルボックス「他社管理ドメインのネームサーバー変更方法」
- カラフルボックス「他社管理ドメインのDNS管理方法」
- カラフルボックス「DNSの管理方法」
- カラフルボックス「独自ドメインの設定方法」
- カラフルボックス「無料独自SSLにおいてSSL証明書が発行されない」
- カラフルボックス「仕様」
- カラフルボックス「WordPressのサイトを他サーバーから移行する方法」
- JPRS「JPRS トピックス&コラム No.019」
- JPRS「用語辞典:TTL」
- JPRS「用語辞典:ネガティブキャッシュ」
- ISC「BIND 9 Manual Pages(dig)」
- Microsoft「nslookup」
- cPanel「Guide to SSL」
- Let’s Encrypt「Challenge Types」
- Let’s Encrypt「Decreasing Certificate Lifetimes to 45 Days」
- WordPress.org「How to install WordPress」
- WP-CLI「wp core download」「wp config create」「wp core install」
